化粧水の必要性とは?その役割をわかりやすく解説します
インターネット上には美容に関する様々な情報が溢れています。
そのなかには一見驚いてしまうようなものも多々ありますが、今回は化粧水不要論についてお話ししたいと思います。
化粧水は数あるコスメ用品のなかでも、おそらくもっとも多くの方に使用されているものになりますが、稀に「化粧水は必要ない」という方や、「化粧水をやめたらお肌の調子が良くなった」といった声も見受けられます。
そこで今回の記事では、化粧水の必要性に疑問をお持ちの方にむけて、化粧水の役割とその必要性を解説したいと思います。
化粧水の役割とは
化粧水にはお肌に潤いをもたらす役割があります。
私たちの肌は、厚さ0.2mmほどの表皮に覆われていて、さらに表皮は外側から角質層、顆粒層、有棘層、基底層の4つの層に分解することができます。
そして肌の細胞は一番内側にある基底層でつくられ、新しい肌細胞によって押されるかたちで徐々に有棘層、顆粒層に上っていき、最後は角質層まで到達します。
角質層まで来ると肌の細胞は死滅して垢となり、新しい細胞と入れ替わります。
人間の肌はこれをおよそ4週間から6週間ほどの間隔で繰り返しており、この代謝のことをターンオーバーといいます。
健やかな肌の状態であれば、このターンオーバーが正常に行われており、その代謝によって新しく生み出される細胞には、天然保湿因子(NMF)と呼ばれるアミノ酸を中心とした水と馴染みやすい成分が十分に備わっています。
また細胞と細胞の間にはセラミドを主成分とする細胞間脂質が行き渡り、水分を逃さないようにすると同時に、細胞間の隙間をなくすことで外敵の侵入を防ぎます。
さらにはそれらの水分が蒸発してしまうのを防ぐために、毛穴から分泌される皮脂によって覆われているという構造です。
ところが何らかの原因によってこのターンオーバーが乱れてしまうと、健やかな肌細胞の生成をおこなうことができなくなってしまいます。
結果として、細胞内の天然保湿因子(NMF)や細胞間脂質が不足し、さらには皮脂分泌のバランスも崩れてしまい、様々な肌トラブルを引き起こしてしまいます。
化粧水にはこのようにして不足してしまった潤いを補填し、お肌のターンオーバーが正常化するのをサポートする役割があるのです。
また化粧品メーカーによっては肌細胞のコラーゲン生成を促すビタミンC誘導体や、お肌のもととなるアミノ酸やペプチド、そして健やかな肌の状態へと整える種々の天然植物成分(フィトエナジー)を理想的に含んでいる製品も存在します。
これらは化粧水の全成分表示を見て、どの成分が何の役割を持っているのかを調べることで把握することができるので、製品を購入する際にはしっかりと確認するようにしましょう。
化粧水が不要という意見
ここまでお読みいただければ、化粧水が不要と思われる方はあまりいらっしゃらないと思います。
しかしながら、一部の方の間では化粧水はいらないという意見があるのも事実です。
そういった方の意見を要約すると、
- 化粧水を使うことをやめたら、お肌の調子が以前よりも良くなった
- スキンケアは保湿がすべてなので、乳液やクリームを塗っておけば問題ない
というものに集約されます。
なぜそういった意見が生まれるのか、それぞれについて解説していきます。
化粧水を使うことをやめたら、お肌の調子が以前よりも良くなった
まず前者の化粧水を使うことをやめたら、お肌の調子が良くなったというのは、そもそも使っていた化粧水に、刺激の強い成分が含まれており、お肌がその負担に耐えきれなくなってしまっていた可能性があります。
化粧品のなかには、それが有名ブランドのものであっても、お肌にやさしい製品を謳っているものであっても、化学由来成分を配合しているものがあります。
化学合成成分を配合すると、使ったときの保湿感を高めてくれたり、さっぱりとした清涼感を高めてくれたりと、化粧品の使用感が比較的簡単に向上します。
しかし残念なことに、化学由来成分はそういった一時的な使用感を高めてはくれるものの、中長期的にはお肌に負担を与えてしまうリスク、蓄積害も存在します。
このような懸念を払拭するためには、原料から製造方法まですべてにこだわったオーガニックコスメを利用する必要があります。
ところがオーガニックコスメと表記していても、なぜか化学合成成分を配合している製品もあります。
これは日本の法律上、オーガニックコスメに関する規定が存在せず、たった一滴でも自然由来の成分が含まれていれば、オーガニックコスメを名乗ることができてしまうためです。
結果としてラベルには無添加化粧品、オーガニック化粧品、オーガニックコスメなどの記載があったとしても、よくよく見てみると合成界面活性剤や合成ポリマーなどの化学由来成分が含まれているという事態が引き起こされます。
このような事態を回避するための有効な手立てとして、オーガニック認証を受けている化粧品を購入するという方法があります。
オーガニック認証とは、主に欧米を中心とした民間のオーガニック認定機関が、商品や成分に対してその認証を与えたもので、ある程度しっかりとしたオーガニックコスメメーカーであれば、この認証を受けた成分を使用しています。
こちらに関しては別の記事でさらに詳しくまとめておりますので、気になる方は是非そちらもご参照ください。
なお、ここまで注意を払っても、オーガニック認定機関のポジティブリストのなかには、エタノールやBGなど、必ずしもお肌にとって良いとは言い切れないものが含まれており、オーガニック認証を受けていても、そういった成分のリスクはゼロにはできません。
こういった懸念をすべて払拭するためには、やはり自分自身で全成分を確認しつつ、わからないものがあれば一つひとつ調べるという習慣を身に付ける必要があるでしょう。
スキンケアは保湿がすべてなので、乳液やクリームを塗っておけば問題ない
続いて後者の、スキンケアは保湿がすべてなので、乳液やクリームを塗っておけば問題ないという意見についてです。
たしかにスキンケアにおいて保湿は非常に重要な要素になります。
先程お話ししたターンオーバーの乱れも、紫外線の強い夏場や乾燥の激しい冬には特に注意が必要です。
ところで乾燥肌やオイリー肌、もしくはその両方の混合肌など、様々な肌トラブルを抱えている方がいらっしゃいますが、実はそういった方の多くが、肌内部の乾燥、つまりインナードライの可能性が高いことはご存知でしょうか。
先程のお話ししたお肌の構造について思い出しましょう。
表皮は4つの層に分かれており、その一番内側にある真皮層から肌細胞が作り出されていました。
ところが正常なターンオーバーができなくなると、肌細胞内の水分や細胞間脂質が不足して、乾燥状態を引き起こしてしまいます。
すると人間の肌は、これ以上肌内部から水分が蒸発して乾燥することを防ぐために、毛穴から皮脂を大量に分泌します。
このようなメカニズムによって、乾燥肌やオイリー肌、あるいは混合肌は引き起こされます。
乳液やクリームには皮脂をサポートするかたちで、肌内部からの水分蒸発を防ぐ働きがあります。
しかしながら、お肌の内部に潤いを届けたり、肌細胞の生成をサポートする働きはありません。
つまり乳液やクリームを使用しただけでは、お肌にフタをしただけの状態であるため、内部的な乾燥を改善することはできません。
化粧水を用いて肌内部に潤い成分を浸透させ、その蒸発を防ぐために乳液やクリームを併用することで、はじめて肌質の改善を期待することができます。
乳液の使い方や化粧水との違いについては、こちらの記事でさらに詳しく述べていますので、気になる方は是非参考にしてみてください。
まとめ
今回の記事では化粧水の必要性について解説させていただきました。
化粧水をやめたら肌質が改善したと聞くと、とてもショッキングに感じられることでしょう。
しかし実際にスキンケアを怠ってしまうと、肌トラブルはより悪化してしまう可能性があります。
一方で現在化粧水を使用しているにも関わらず、肌質が改善しないということであれば、お肌が現在の化粧品に含まれている成分の負担に耐えられなくなってしまっているのかもしれません。
繰り返しになりますが、本当に重要なことは成分や製造方法にまでこだわってつくられた化粧水を選ぶことです。
弊社ブルークレールで製造している化粧水は、その成分はもちろん、その抽出過程においても化学由来成分を一切使用していない完全無添加のオーガニックコスメです。
もし現在使用している化粧水に不満をお持ちでしたら、是非一度お試しいただけると幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。